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Last-modified: 2014-02-17 (月) 05:46:46

魔法の派 第4章

緊急事態

エル「緊急なのだぞ!」
エル「キャメロット宮殿の奥深くにある『湖』に、何者かが細工を施していたよーだ!」
グィネヴィア「おそらくモードレッド製造の折、キャメロットに忍び込んでいたモルゴースが色々やっていたんですわ!!」
グィネヴィア「ああもう!! 細工済みの『湖』で作られた騎士には、それを管理する円卓に悪影響を及ぼすプログラムが埋め込まれています」
グィネヴィア「このままでは関係のない騎士にまで、悪影響は伝播していく事でしょう!!」
マーリン「現状、グィネヴィアが対処をしているものの、それも追いつかん」
マーリン「このまま騎士達の弱体化が続けば、11人の支配者や『外敵』と戦うのも難しくなるじゃろう」
グィネヴィア「私がちまちま作業するより、元凶であるモルゴースを叩いた方が手っ取り早いですわ」
マーリン「モルゴースはロット王と行動を共にしているようじゃ」
マーリン「ロット王の拠点オークニーを攻めるため、まずは進軍ルートを確保するのじゃ」

アーサー「ロット王のオークニーに続く道ですか。それにしてもグィネヴィアさんを狙ったリエンス王の領土を掠める以外にルートはなかったんですか」
ガラハッド「素直に通してくれそうな感じじゃなさそうね。正式な書簡も蹴られたって言うし」
アーサー「どうするんですか」
ガラハッド「遠慮する理由はないわね」

ガラハッド「く……」
アーサー「ガラハッドさん!」
ガラハッド「心配するなら楽させなさいよ」
アーサー「やはり弱体化が……」
ガラハッド「話は後。次が来るわよ!」

アーサー「くそ、やっと退却しましたか!」
ガラハッド「でも、肝心のリエンス王はいなかったわね」

エル「オークニーへの道が開けたのだぞ。打倒ロット王まで後少しだ」
マーリン「ようやく足がかりが出来た程度じゃ。気は抜くなよ」

誤算

ロット「キャメロットからの進軍ルートは確保された。このオークニーを攻めるため、前線の補給基地も構築されつつある、か」
モルゴース「心配いらないわ。彼らの主戦力である騎士は、こうしている今も弱体化が続いている」
モルゴース「篭城し、時間を稼ぐごとに消耗していくのはキャメロットよ。無理に攻め込もうとすれば、その焦りが兵の命をさらに散らせる」
ロット「……ふん」
ロット兵A「ロット王。お耳に入れたい事が……」
ロット「何だ」
ロット兵A「他領土のリエンス王が、増援を送りたいと。様々な武具や補給物資も持参しているとの事です」
ロット「……」
モルゴース「判断はあなたに任せるわ。王様」
ロット「……会見には応じよう」

リエンス「これはこれは。待っていましたよ、ロット王」
ロット「何が目的だ。そもそも、貴様が兵を退かせなければ、進軍ルートは開かれなかっただろうに」
リエンス「地方を治める王や貴族が11人集まっても拮抗するような勢力相手に、私1人で戦っても勝てません」
リエンス「勝てる見込みのない戦いで物資を消耗するぐらいなら、他に使うべきでは?」
ロット「つまり、私達に武器や補給物資を回す方を優先した訳か」
リエンス「アーサーやエクスカリバーに不満があるのは私も同じ」
リエンス「どうでしょう。ここは手を組むというのは?」
ロット「忘れたのか? 我々は11人の支配者だ。12人ではない。何故か」
ロット「貴様にその資質がなかったからだ」
リエンス「……」
リエンス「今は、そんな事を言っている場合ではないのでは?」
ロット「いつ何時も変わらぬよ。ブリテンの危機に際して、多少は考えが変わったかと思って話をしてみたが」
ロット「所詮、カメリアドの姫君をさらって手土産にしようとした時と変わらぬ下衆か」
リエンス「……クソ野郎が」
リエンス「エクスカリバーを抜けなかったのは同じはずなのに、そうまでして俺を見下すかあ!!」
リエンス「がは……っ!?」
ロット「11人に選ばれなかった恨みか」
ロット「そのようなものに振り回される輩に、ブリテンの未来など考えられる道理もないな」
リエンス「げぼ……っ、馬鹿が。その下衆にでも、歴史に関わる事はできるのさ」
ロット兵A「緊急です!! 城内の食糧庫や武器庫から立て続けに火の手が!!」
ロット「貴様の武具や補給物資か」
リエンス「……キャメロットに食われろよ。その末路は、あの世で楽しく眺めさせてもらうさ。……がはっ!!」
ロット「……ふふ、なるほど。ヤツは11人に、私は剣に選ばれなかった者か」
ロット「ここまで来なければ、思い至る事もできなかったとはな」
モルゴース「どうするの? 王様」
ロット「やる事は変わらん」
ロット「キャメロットを迎え撃つ。それが11人の支配者の本懐だ」

オークニー攻城戦

エル「オークニーのロット王の城で、火災が確認されたのだぞ」
マーリン「千載一遇のチャンスじゃな」
マーリン「火災の原因や規模は不明じゃが、この機に乗じて一気に攻め込む」
エル「狙いは正面の分厚い城門」
エル「ここさえ破壊できれば、我々の軍勢を直接城内へ送り込めるはずだ」
グィネヴィア「勝利は目前ですわよ、アーサー。さっさと引導を渡して差し上げなさい!!」

ガラハッド「長いながーい回り道もここまでよ。さっさと反乱を叩いて本題に戻るわよ!」
アーサー「……ああもう、みんな頑張ってるなら僕1人ぐらい死んだふりしてても分からないんじゃないですかね?」

アーサー「やっぱり甘くないですか。あの門メチャクチャ硬いですよ!」
ガラハッド「不出来な『湖』で作られて、寿命も短いって分かっているのになお戦う、か。……引導を渡してやるわ」

アーサー「門が、開く……」
ガラハッド「手柄が欲しいヤツは王に続きなさい!」

エル「ロット王の城の城門が開放されたのだぞ」
エル「キャメロットの騎士達も城内へ送り続けている。ここからが制圧の本番だ」
グィネヴィア「城内には魔女モルゴースとロット王がいるはずですわ」
グィネヴィア「どちらも強敵です。まだ浮かれるには早そうですわね」

その執念の正体は

エル「城内を捜索中の騎士達が、魔女モルゴースと遭遇したのだぞ!!」
マーリン「並みの騎士では返り討ちに遭うだけじゃ! アーサー、頼めるか! 最大の目的はロット王になるが、モルゴースも放置はできん!!」
グィネヴィア「2人一緒に出てくるより、分断した状態で撃破する方が安全ですわ」
グィネヴィア「各個撃破と行きましょう、アーサー」

モルゴース「お久しぶりね、アーサー」
モルゴース「私達の結晶、裏切りの騎士モードレッドは良く働いているかしら?」
アーサー「あなたが思っているのと違う方向でなら」
モルゴース「ふふ。甘ちゃんね。……本当に、あんな計画に関わっているとは思えないぐらい」
アーサー「……投降してください」
アーサー「これ以上ロット王の味方をしても得はありません。面倒な殺し合いは少ない方が良いのはお互い様でしょう?」
モルゴース「……どうなのかしらね」
モルゴース「利用すべき対象か、情が移ったか。自分でも分からないわ。ただ、退く気はない事だけは確かね」
アーサー「やるしか……ないんですね」
モルゴース「城内に入り込んだ火事場泥棒が言う台詞じゃないわね」

モルゴース「まだよ。アーサー、息が上がっているけど大丈夫かしら?」
アーサー「これが魔女……なんていう力ですか!!」
モルゴース「くっ、『湖』に干渉するための水晶球をやられたか……」
グィネヴィア(通信)「やりましたわアーサー!! 『湖』や騎士達に施されていた小細工は解除されました!」
グィネヴィア(通信)「これで騎士達の弱体化もなくなるはずですわ!」
アーサー「終わりにしましょう」
アーサー「モードレッドさんを作ってくれたあなたを、ここで殺したくないんです」
モルゴース「……本当に甘ちゃんね」
モルゴース「でも、これは前にも言ったわよね。退く気はないのは確かだって!!」
エレイン「姉君!!」
モーガン「やらせるかってーの!!」
アーサー「っ、さらに魔女が……!?」
エレイン「姉君。私達には目的がありましてよ。それはロット王に加勢する事ではない」
モーガン「強情な姉を持つと大変だね。誰がしんがりを務めると思ってんのよ」
ガラハッド「どうすんのアーサー。3人まとめてやる気ある?」
アーサー「余計な傷は負いたくないですよ。ロット王に全力を注ぎましょう」
モーガン「命拾いしたのはそっちだってのを忘れんじゃないわよ?」
モルゴース「ま、待ちなさい。エレイン、モーガン! 私は……」
エレイン「では、私達はこれにて」
ガラハッド「行ったか。面倒事が消えて何より」
アーサー「後はロット王、ですか」

エル「ひとまず、魔女たちの撤退を確認」
エル「再び横槍を入れられる恐れは残るが、すぐに復帰するのは難しいのではないかね」
マーリン「今の内に一気に片をつけるのじゃ」
マーリン「ロット王との戦に臨め、アーサー」

VSエクスカリバー

エル「ロット王を確認したのだぞ」
グィネヴィア「いよいよ一騎打ちですわ」
グィネヴィア「アーサー、さっさとブリテン統一してしまいなさい!」
マーリン「ロット王はソールズベリーで『外敵』をあれだけ破壊した手練れじゃ」
マーリン「全力で当たれ。これは紛れもなく、ブリテンの王となる者の器と器の勝負となるぞ」

ロット「来たか、アーサー」
アーサー「ロット王……」
ロット「11人に選ばれなかった王の嫉妬で、王国の夢はこの有様だ」
ロット「とはいえ、これは私も笑えんがな」
アーサー「一体、何があったんです」
ロット「分かるまい。いくらブリテンを守りたいと思っても、剣に選ばれなかったというだけで弾かれた者達の想いなど」
ロット「エクスカリバーにただ選ばれただけの貴様などには!!」
アーサー「……」
ロット「否定したいと思う事の何が悪い?」
ロット「才能や努力を、技術や知識を、血統や名誉を、その中にある尊厳を守ろうと思う事の何が悪い!!」
アーサー「この剣が、全ての元凶だと?」
ロット「そうだ」
アーサー「エクスカリバーこそが、こんな無意味な内乱の元凶ですって?」
ロット「そうだとも! あれだけ多くの者が剣を抜いたのに、私には決して抜けなかった!!」
アーサー「それなら」
アーサー「あなたはエクスカリバーを取りなさい。僕はその辺に飾られた鉄の剣で十分です
ロット「エクスカリバー……だと? 一体、何の真似だアーサー!?」
アーサー「いい加減、面倒事に巻き込まれるのも飽き飽きでしてね」
アーサー「最短コースであなたを折らせてもらいますよ」

ロット「なん、だ。私は今、あのエクスカリバーを握っているはずだ」
ロット「なのにアーサー、貴様は何故ただの鉄の剣で食らいついてこれる!?」

アーサー「その剣1本でブリテンを守れるなら、誰も苦労はしません」
アーサー「実際、僕よりよっぽど大きな死地へ向かった人なんてたくさんいます」
アーサー「今も必死に城の炎を消し続ける人達の方が、僕達よりよっぽど有意義だとは思いますがね」
アーサー「その力を否定するなら、否定するまま剣1本で僕に勝ってみなさい!!」

ロット「く……!! ここまで、か。確かに、剣の有無に拘わらず、私には王の器はなかったようだ」
ロット「殺せ。それで11人の支配者の騒動に決着をつけるが良い」
アーサー「生憎と、こっちも余計な人死にには辟易しています」
アーサー「負けたくせに楽ができるとでも? これから、それこそ死ぬほど面倒事を押し付けてやりますよ」

エル「ロット王の撃破と拘束を確認したぞ」
マーリン「これでやっと『外敵』に本腰を入れられるといった感じじゃな」
グィネヴィア「本番はここから。気を引き締めなさい、アーサー」

残ったものの後始末

エル「11人の支配者の2大派閥の長、ロット王とユリエンス王は撃破したのだぞ」
エル「11人の支配者は空中分解も同然だが、その残党達がブリテン南方、サセックスの森へ集結しつつあるよーだ」
マーリン「大きな組織が壊れると、続く脅威は残党達との散発的な戦闘となる」
マーリン「彼らが『散らばる』前に排除する。今の状況は楽観的に捉えればチャンスでもあるのじゃ」

ガラハッド「くそっくそっくそっ!! いつになったら『断絶の時代』の遺跡や遺物の調査に行けるのよ!!」
アーサー「こういう面倒事をロット王に押し付けようって話なんですけどね……!!」
グィネヴィア(通信)「こういう勝利の後の油断が1番おっかないんですわよアーサー」
アーサー「残党達は集まって何をしようっていうんですか。覇権を争うだけの戦力はすでにないはずなのに」
ガラハッド「いたわね、残党達よ……。ん? あいつは」
ユリエンス「やあ。しばらくぶりですかね」
アーサー「ユリエンス王!?」
グィネヴィア(通信)「とどめを刺さずにおいたものを、その恩も忘れて再びリーダー気取りですの!?」
ユリエンス「いやあ、そういう風に思われているでしょうし、実際、ここに集まっている者達もそう信じているんですがね」
アーサー「?」
ユリエンス「そういう風に宣伝しておけば、ブリテン中に隠れていた残党達が集まってくれるでしょう?」
ユリエンス「そこをあなた達に包囲していただければ……ほら。ブリテンで見えない敵との延長戦をしなくて済みますよね」
グィネヴィア(通信)「こいつ……」
アーサー「願ったり叶ったりですけど、周りは納得してるんですか。殺気立っているように見えますけど」
ユリエンス「まぁ、憎まれ役程度でしたら。彼らをこの道へ誘ったのは私達、王ですからね」
ユリエンス「臣下を安全に降伏させる事まで含めて面倒を見るのが、敗軍の王の務めでしょう?」

エル「ユリエンス王の計略により、刃を交えずに残党達を降伏させる事に成功」
エル「拘束時も特に大きな混乱はなかったし、これで本当に11人の支配者の問題は解決したのだぞ」
マーリン「とはいえ、キャメロットが間違った方向へ進めば、ブリテンの中から同じような組織が現れるだろう」
マーリン「1つの国家の未来を作るのじゃ。甘えは捨てて精進しろ。そうすれば、民はお主についてくるさ」

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